野にイケンあり〜ジャーナリスト武田一顕が詠む時政

政局や中国について【野の意見】を個人の備忘録として書き連ねる。 よろしくどうぞ。

目薬も 数うち当てる 二階かな

「二階さんはボケてる」

自民党二階俊博が幹事長に就任した直後から、

二階ボケ説は出回っていた。

それが流言飛語だったことを裏付けるニュースが

2つあった。

山梨県知事選と、

細野豪志環境大臣二階派入りだ。

 


山梨県知事選は、現職有利だと言われていたが、

曰く因縁のある二階派の新人・長崎幸太郎

逆転勝利を収めた。

長崎は自民党を離党していた時期もあり、

2014年と17年の衆院選では

無所属で山梨2区から出馬。

14年は当選したが、

17年には自民党推薦候補である堀内詔子に敗れ、

落選している。

二度の選挙とも二階は、長崎を公然と応援し、

17年の落選後は、自らが務める幹事長の

政策補佐という聞きなれない役職に

バッジのない長崎を任命した。

二階は昨年、妻を亡くした直後も

長崎の応援のため山梨入りして、

選挙への執念を見せつけた。

 

そして、細野。

二階派の象徴といえば、

今や失言王の桜田義孝 五輪担当相。

高学歴の政策通でイケメンがいないのは、

二階派の悩みの種だった。

希望の党で大失敗した政治センスは別としても、

二階にとって上記3要素を満たす細野は

願ったりかなったりの人材だった。

細野は、47歳。

選挙にめっぽう強く、これまで7回の選挙で

自民党候補を蹴散らしてきた。

今後20年間、政治家を続けるとして

野党でも与党でもない宙ぶらりんな立場に

不安を抱いたのだろう。

本来、大同団結しなければならない野党だが、

排除の論理が好きな人たちがいるため

細野が野党のどこかに戻れる公算は低い。

ずっと無所属でいるには、若すぎる。

なまじ選挙が強いために、国会内では

どうにも動けない立場になってしまった。

批判を受けるのは当然だが、

孟子の言う「仁愛」の視点で見ることも

ありな気がする。

 

 

長崎の知事当選と、細野の自民党入りで

二階は鼻高々だろう。

「政治は数だ」

田中角栄の薫陶を汲む最後の世代の二階。

いつわりボケ老人から目が離せない。

 

追記

昨夜この原稿の下書きを書いて、

今朝の朝日新聞を見たら、

極めて似通った表現の文章があった。

悩んだが、備忘録的ブログなので

敢えてアップする。