野にイケンあり〜ジャーナリスト武田一顕が詠む時政

政局や中国について【野の意見】を個人の備忘録として書き連ねる。 よろしくどうぞ。

枝弱く 散らぬ桜だ がっかりよ


桜田義孝・五輪担当大臣の暴走発言が止まらない。

競泳の池江璃花子選手が

白血病であることを発表したことを受けて、

またもやアフォな発言をしてしまった。

 

桜田大臣がこれまでも

珍妙な発言を繰り返しているのは周知の事実。

蓮舫議員のことを「れんぽう」と連呼したのは

ご愛嬌として、

サイバーセキュリティ戦略担当大臣にも関わらず

「自分でパソコンを打つことはありません」、

五輪担当大臣にも関わらず

オリンピック憲章について

「話に聞いたことがあるが自分では読んでいない」

 

システムエラー大臣とか

お前にはもはやガッカリもしない大臣など

巷で言われているのも、納得である。


それでは、

疑問①: なぜ大臣になれたか?

 

答え:「二階派だから」

ここでも二階幹事長の影響力が見て取れる。

むしろ、力はあれど

二階派にいかに良い人材がいないかが

この人選に現れている。

だからこそ、細野豪志を受け入れたのも

納得がいく。

そして、桜田大臣は選挙に弱い。

2009年に一度、衆院選で落選している。

現役閣僚であれば、選挙になると

その知名度から優位に闘える。

このため、選挙に弱い人間を大臣に据えるのは

実は良くある話なのだ。

 

疑問②: なぜ今も大臣を続けていられるのか?

 

答え:「野党が弱いから」

野党が強くて自民党が政権から転落すると思えば、

これだけ批判を浴びる大臣は

安倍さんが即クビにする。

第一次安倍政権で大臣がドミノ辞任に至ったのは、

野党が強くて自民党への風当たりも強く、

辞任させざるを得なかったからだ。

それが、安倍さんが政権にカムバックしてから

なかなか大臣が中途で辞任しない。

責任のすべてとは言わないが、

過半の責任は弱い野党にある。

池江選手に対する失言は12日午後のことだが、

翌13日の午前の予算委員会では私の知る限り、

立憲民主党の各議員は

この発言について質問していない。

桜田失言に対する反応が鈍い。

野党の分裂状況はやむを得ないとして、

こういう時くらい野党全体で一致団結して

すぐに反応しないとダメでしょう。

 

 

兵は神速を貴ぶ。

どうも立憲民主党は政策を重視するばかりで

政権を奪取する気が本当にあるのか疑わしい。

かつての社会党も、

口では政権とか言っていたが

衆院選過半数の候補を立てられず、

過半数の議員がいなければ

総理大臣の指名を受けられないので、

結局政権を取る気はなかったということになる。

批判政党にもそれなりの存在意義があるが、

政権政党としての期待は得られない。

批判政党に安住していることは

楽チンなことでもあるのだ。

 

 

小異を捨てて大同につく、と言うが、

本家の中国では【存小異求大同】

小異は置いといて大同を求める、と言う。

異なる部分を捨てるなんてことは、

それぞれ意地もプライドもあり、できない。

だから、それはひとまず置いといて、

もっと大きな目的を求めましょうということ。

政策の一致なんて、

打倒安倍政権!打倒自民党政権!で

良いではないかと私は思う。

そうすると、

民主党政権の二の舞だ!とか

ごタクを並べる人が必ず出てくる。

じゃあ、自民党政権

本質がそんなに変わったんですか?

否、システムも人事もほとんど変わっていない。

それでも時が経てば、政権に返り咲いている。

だから、「打倒安倍政権・自民党政権」以外は

全て小異という気持ちで臨まないと

百年たっても手ごわい自民党政権なんて倒せない。

 

野党第一党である立憲民主党の枝野代表は

どう見ても、大同を求める気概はなさそうだ。

 

これでは桜すら散らせない。