野にイケンあり〜ジャーナリスト武田一顕が詠む時政

政局や中国について【野の意見】を個人の備忘録として書き連ねる。 よろしくどうぞ。

改憲アクセル全開内閣

「安倍さんはさあ、友だちが少ないんだよ。」

2017年の内閣改造の後、

自民党の重鎮がこう話していたのを覚えている。

 

あすの内閣改造の顔ぶれが見えてきた。

 

文部科学大臣となる萩生田光一は、

自民党総裁補佐を歴任。

一億総活躍・少子化担当大臣の衛藤晟一

農林水産大臣江藤拓は、総理補佐官経験者。

厚生労働大臣加藤勝信

総務大臣高市早苗は、出戻り組み。

麻生&菅は言うまでもなく、2012年の

安倍政権発足以来、ずっと代わらぬ居座り組。

 

自民党の党務で言えば、

続投する二階幹事長はトップに忠誠を尽くし

トップの考えを先取りして実現する達人。

第二次安倍政権発足の翌年から

衆議院予算委員長、党総務会長、党幹事長と

要職から外れたことがない。

岸田政調会長も留任。

こちらは、上の言うことにノーと言わず、

次期政権の棚ボタを狙う戦わない温厚政治家。

 

閣内に戻ると、

茂木外務大臣も河野防衛大臣も、横滑り。

河野氏はモノ言う政治家と思われている。

確かに閣外に置いとくと色々うるさいのだが、

一旦閣内に入ると、あら不思議。

総理に逆らうような一家言は、影を潜める。

 

その他の閣僚は、色々な派閥力学

好き嫌いなどで決まったのだろう。

ともかく要職は、

安倍の数少ない「お友だち」で占められた。

これで清新という人がいたら、

開いた口がふさがらない。

 

人間が他人を知ることは難しい。

安倍は、少ない知人をぐるぐる回しながら

要職に就けているのだ。

安倍に近ければ、スキャンダルや疑惑で一旦は

政権の中心から遠のいても、また復活できる。

近くない人は、一度不祥事があれば、

ずーっと浮き上がれないという

新階級社会が日本にできつつある。

 

そんな中・・・

 

小泉進次郎環境大臣として、

本会議場のひな壇に座ることが内定したようだ。

一時は、入閣見送りとの報道も流れた。

はて、結婚して父になろうかと言うこの時期に

なぜ入閣要請を受け入れたのか?

小泉が今回入閣しても、

良いことがあるとは思えない。

 

結婚発表後、数々の女性遍歴が暴露され、

小泉の評判は決して良くはない。

安倍政権はもう末期だし、

しかも言っちゃあ悪いが、ポストは環境大臣だ。

小泉自身も入閣に消極的だからこそ、

育休などと言っていたのだろう。

官房長官が小泉を説得したと聞いているが、

政治の世界で「説得」とは往々にして

「脅し」の意味に使われる。

このところ週刊誌では小泉の交際遍歴が

あれこれと取り沙汰されているが、

もしかして、女性関係について

菅に弱みでも握られ、取り込まれたのではないか。

ホープの入閣内定はめでたいことだが、

いろいろと邪推してしまう。

そうでなければ、彼がこの安倍末期内閣で

閣僚入りする理由が見つからない。

それとも、まさかの小泉進次郎

自分のアイドル人気の翳りを察したのだろうか。

 

いずれにしても、この内閣は

改憲に向けてアクセル全開で踏み込むことは

間違いない。